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刺青を僕がデザインして、そしてシンの身体に刻んだ、その後の話だ。
シンの身体はより淫乱に、そして、ショーの時には妖艶に、僕が思い描く、最高のプリズムスタァへとなっていく。
彼のショーはまだ外に向けてはしてはいない。だけれど、どれほどの人が魅了されようか。
見学してる僕に気がついたのか、踊っていたシンが僕の元へとその足をすべらせる。

「ルヰくん。見ててくれたんだ?」
「うふ、教え子の成長を見に来てはいけないかい?」
「そんなこと、…むしろ嬉しい。僕、前より上手くなった?それから」


ルヰくんの好みに、理想のお人形に近づけた、かな…?


「もちろんだよ、シン…、僕の最高傑作だよ…?ほら、おいで?」
「うん。…っはぁ、ルヰ、くん…、」
「もう空イキしちゃったの?…ふふ、淫乱なんだから。可愛い顔しちゃって。」
「えへ…、僕に、エネルギー、入れてよ…?」
「このド淫乱。…お尻に入れる?それとも、口に入れる…?」
「あはっ、どっちもだと、嬉しいなぁ…。」

そうして、怪しい光を宿しながら僕に擦り寄る。
そっと僕のズボンのチャックを下げて、僕のものを取り出すと、口の中へと含んで、さも美味しそうに口内で転がし始める。
最近気がついたんだけれど、そんな時のシンの瞳には光が宿っていない。本当に、ただただエネルギーを補給する人形のようだった。
気がついた時にはゾッとした。でも、僕を必要として生きている、と思うと、それも快感へと変換された。
僕の精液をこく、と飲み干すと、今度は自分の服をそっと脱いで、勝手にお尻…彼にして見れば女性器に近いもの…を押し当てる。
入れた瞬間に彼の性器は萎えるが、しかし空イキをしているみたいで身体をぶるりと震わせる。そして僕に光の宿らない目で告げる。

「ね、こっちにも、ちょーだい…?僕の御主人様…、ルヰくん…、」
「…そこまで淫乱になって。うん、いいよ?」

そして、組み敷いてあげると、両目から涙を零しながら喜ぶ。
奥をつく度に空イキしてるのか、一回一回体が震える。
表情を見ると、瞳には光がなく、早く僕のものを彼の中へと注いでやらなければならない気持ちになる。

「いま、入れてあげるからね?」

そう耳元で囁くと、こく、と僕にしてみると妖艶な、光の入らない目で微笑んでくれる。君はどこまで僕のお人形になるつもりなのか、それがわからないまま、彼の身体を蹂躙するしかなかった。

入れ終わるとそのままぐに、と自分のお尻の穴に、僕の精液がこぼれないようにしながらそっとディルドを埋め込んでいく。恍惚とした笑みで入れていく彼にますます倒錯としたものを覚える。

「ん…、はぁ…っ、ルヰ、くんの、エネルギー、たくさん入った…、これで今日も頑張れるね…?あ、こっちも、入れなきゃ…、」

そうして、ブジーをも自分の性器にそっと、でも深く入れると、服を着直す。

そして擦り寄ってくる彼は幸せそうで。抱きしめてあげるほかなかったのだった。

そんな二人きりの時間を過ごしてた時、突如として響く呼び出しの声。
総帥が僕達ふたりを呼ぶ声だった。


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「…二人ともおはよう。…早速だが本題に入る。」


呼ばれた後、流石にシンの下半身グズグズなのはやばいと思い(一応本人も思ったらしい)、急いでトイレに駆け込んで掻き出した後に、総帥の部屋へと駆け込んだ。
総帥からは軽い挨拶の後、僕達にこう告げた。

「ふたりにはそろそろデビューして貰おうかと思いましてね。…そろそろシンも客に見せられるショーになったとは思うしねぇ。…ただ、シンが1人だと心許ない。しかしルヰがすごくシンを気に入ってるのもあるし、そこでです。…デュオでデビューしてはどうかと思ってよびだしてみました。」

「それは、僕と、彼、ということです?」
「そうだ。…シン、どうしました?」
「えっ…と、嬉しくて一瞬固まってました。申し訳ないです…。」
「…ふん、ならばよい。決定で?」
「うふ、もちろんです。」
「はっ、はい。」
「じゃあデビューまでの日取りが決まり次第また呼ぶ。それまで練習に励むといい。」
「はい、総帥。」
「はいっ…!」

そして突然告げられたデュオの件に、シンが思わず固まってるのが見える。
そっと抱きしめてあげるとぴく、と反応が返ってくる。…うん、かわいい。
小さな声でルヰくん…?という彼にうん、そうだよ?と答えてあげると僕の腕の中、力が抜ける。それから少しもがいて、顔を突き合わせる形からのにっこり。やっと実感が湧いたのか嬉しそうだった。

「ルヰくんと、デビュー。…えへ、どうなるんだろ。」
「…どうだろうね?ぼくもわかってないからさ。…ほら、部屋に帰ろう?」
「…うん。」

その様子を見てた法月総帥がふんっと鼻を鳴らすのを見てふたりで一緒にこんなところで失礼しました、そう言ってから退室する。扉を閉めてからもくすくすと扉の外で笑いあってたのは内緒だけど。

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しばらくは何も音沙汰もなく、あの日は幻だったのでは、そう思いかけた頃だった。法月総帥から再び呼び出された。

「なぜ呼んだのかはわかっていますね。…さ、とりあえずこれを。それからそこにある服、一応二人に合わせて作ってある。…ルヰが白、シンが黒だ。」
「はい。」
「はっ、はい!」

そしてそっと近くでみると、少しずつデザインも違ってなるほど、僕達のイメージに合わせて作ったものだとわかる。
ルヰくんと目を合わせると、にっこりとルヰ君も笑う。後ろから法月総帥が着替えてみろ、と声をかけてくれたので、試着をしてみる。着替え終わってみるとほぼほぼぴったりで。…ただ、少しブーツがきつい。脚はルヰくんにもがっしりしてるよね、と言われるほどには筋肉がある。ガチガチとしめていると総帥がおもむろに近づいてきてふむ、と声を上げる。

「もしかして…、いや、かなり、か。…きついんだろう。」
「…はい、ちょっとこれだとここが上がりにくいです。脚だけは…そこそこあるので。」
「見た目細い割には…、制服は大丈夫なんだろう?」
「いや、ルヰくんがもう少し大きなサイズ持ってこようかって、詰めて履いてるんです。…足のサイズ的には大丈夫なんですけど、筋肉に引っかかると言いますか…。」
「そうだ、仁には言ってなかった…。かなりしっかりしてるんですよ、脚。普段さわさわと触ってる僕が保証します。」
「ルヰくん、それもどうなの…?」
「うふ、でも事実でしょう?」
「ま、まぁそうなんだけど…。」
「すこしそこに座ってゆっくりとしてるといい。…測り直しと作り直しは今日中にやる。」
「はい、わかりました…。」

そうしてルヰくんと二人で椅子に腰をかけると、体を寄せあってふふ、と笑う。
するとそういえば、と声がかかる。

「シン、君は制服のブーツが合ってないと言ったな?」
「…え、あ、はい!」
「ついでだから特注しておく。今度取りに来るように。」
「あ、ありがとうございます…!」
「ふんっ、素直でよろしい。」
「良かったね、シン♡」
「うん…!これずっと歩くには辛かったからすごく助かる…。」

しばらくして、採寸のスタッフさんが駆け込んで挨拶の後、僕の脚の一番太いであろうところをメジャーで両脚分測る。
覗くとなるほど、左右のサイズでも微妙に違うんだな、と思った。
どうやら大きめに作って、前の紐などで調節できるようにするようだ。それならたしかにどうにかなるだろう、と思った。
…デザインを急遽変えてもいいのだろうか、と思わなくはなかったのだけれど。
採寸が終わったあとは一旦散開となった。
そりゃしばらく靴は来ないわけだからしょうがない。
そんなことを廊下で2人、話しながら歩いていく。
ルヰくんにぎゅっと手を引かれて、その指に僕の指を絡ませて恋人つなぎ。
頬を綻ばせるとルヰくんもふふ、と笑ってくれる。
そして二人で一緒に部屋へと戻った。

 

 

______________

 


夜の10時くらいに、二人でベッドでごろごろしながら話してる時に法月総帥から連絡が入った。

「シン、仁から連絡が来たよ?靴できたって。」
「今日中とは言ってたけど本当に出来るんだね…。びっくりしてる。」
「それで来て欲しいんだって。」
「…履いてみろってことだよね?」
「おそらくはそうだね。…あの服とってもシンに似合ってたから楽しみだね…。」
「えへ…、ルヰくんに似合ってるって言ってもらえた!嬉しい…。」

そういって頬を赤らめたシンをみてかわいいなぁ、と思った。
…と、呼ばれてることを思い出し、行くよ?と声をかけると、彼はそそくさにベッドから降りた。
それから僕に顔を向けてにっこりと笑って、手を握ってくれた。
そして僕達は総帥の元へと向かった。

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こんこん、とドアをノックしてから入ると、待ってました、と言わんばかりに腕を広げてでむかえてくれる。
もう1度二人とも着てみてバランスを見るとのことで、僕も、シンも着替えることになった。
もう一度着替えた時には流石に靴も直したからか、すんなりと履いているシンの姿。なんだかほっとする。
僕の目線に気がついたのか、急に顔を上げてそれからニッコリと笑ってくれる。そして立ち上がってくるっとその場でターン。

「ね、ルヰくん。…どうかな。」
「…うん、よく似合ってる。かわいい♡」
「えへ…、ありがとう。…ルヰくんもよく似合ってる…♡」
「うん、シンに言ってもらえると嬉しいかなぁ…♡」

着替え終わった後、仁の前へと向かうと、ほぅ…と一息ついてから大丈夫そうだ、と言ってくれる。
そしてそういえば、と口を開く。

「お前達、コンセプトとか考えたか?」
「…え?」
「あ、ないんだ…、こっちで考えるべきだったの?」
「…いや、考えるには考えたんだが、どうしてもしっくりこない。本人達に考えてもらった方が早いだろうと。」
「…なるほど。ねぇシン。アレでいい?」
「そういう?僕は構わないよ。」
「…全く要領を得ないのだが。」
「ね、おいで、シン。」
「ん…、これでいい?」
「うん。」

そして僕の指示に従ってシンがこちらに寄って、それから上目遣い。かわいい。
それから目を伏せてからぎゅっと抱きついてくる。

「シン、………、僕は君にとってなんだい?」
「…、ルヰくんは、僕の御主人様、だよ?…僕は、御主人様のお気に入りの人形。」
「よく出来ました。ほら、顔を上げて。そう…。笑って?うん、かわいいね、シンは。」

それを見ていた仁がとても何か言いたそうにこちらを見ていた。
それに気がついた僕は、なに?と聞く。

「…、お前達はもしかして、いつもこうなのか?」
「仁の前では出してこなかったけど、そうだよ?シンはね、僕の最高傑作なんだ。…僕にとって最高のプリズムショーをしてくれて、そして僕を慕ってくれる。僕のいうことが最上で、そこに自分の意思は入れてこない。…ほら、可愛いでしょう?」
「…だいぶ人を選びそうなユニットになると思うが。」
「でも、仁としてはどうなの?しっくり来たの?」
「考えたものよりだいぶしっくり来た、というところか。だいぶシンのイメージがしっくりこない上、人を選ぶがどうだろうか。と悩んで廃案にした。」
「そうだったんだ…。でも、ほら、僕のいうことだけを聞いてくれる…ふふ、シン、とりあえず人と対する時の君に…ね?相談にならないから。」
「…わかりました、御主人様。…ふふ、ルヰくんってば、僕がいなくても相談になるでしょ?」
「…僕のお人形なのはいいんだけど、君も舞台に立つんだから、少しは、ね?」
「うん、わかった。」
「で、シンは大丈夫なんだよね?結局。」
「うん。これで大丈夫。…舞台上でもルヰくんのお人形でいられるなんて…、ゾクゾクする…。」
「もう…、まぁシンの可愛さが伝わるだけだし?いいんだけどね?」
「…じゃあ、その設定で書類作るが大丈夫か、お前達。」
「はい。」
「うん♡」

すこし僕達の様子に呆れながらも、仁は話を終わらせてくる。
返事をした後、失礼しましたと部屋を出たところで、笑いあったのだった。

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ユニット名がそういえば決まってないと、次の日に呼び出された。
それはそうだよね、とは思ったけど。
…総帥ってば、と僕だって思わなくはなかった。
でも僕の中では決まってる。あとは提案するだけだ。

「ね、シン、考えてきた?」
「うん。…ちゃんと考えたよ?ルヰくんにも気に入ってもらえたらいいなぁ…。」
「そう。…ならいいかな。」

そうしてルヰくんに話を打ち切られて総帥の部屋へと向かった。

部屋につくなり、席につかされ、で、考えてきたか、と聞かれた。

「シンが考えがあるらしくて。…僕はちょっと迷走してるかなと。」
「え…っと?ルヰくん?僕に丸投げ?」
「…うん♡」
「えっ…。」
「で、聞かせてみろ。」
「…は、はい…。ま、Marionette Rose、かなって。」
「…どういう経緯でそれが導き出されたのか聞いていい?」
「もちろんだよ、ルヰくん。…えっとね、Marionetteは僕、Roseはルヰくんだよ。…ルヰくんは、ここの、シュワルツローズの大切な薔薇だから。ぼくはその薔薇の近くにある人形…Marionetteだよ。」
「…なるほど。僕もいろいろ考えてたけど。シンの案でいいんじゃないかな。」
「…意外とシンは頭が柔らかいんだな?」
「え、えっと…?」
「それで行こうと行っているんだ。表記は。」
「え、えっと…英字で全部…です。」

そうしてカリカリと書類に僕の言ったユニット名を書き込んでいく。
これで準備はほぼほぼ出来たのか、と思うと、ここまで来るのに遅いようで早いよう、そう感じた。
そうして用事は終わったのか、退出していいと言われる。
あと決まってないのはデビュー日時だけ。
その日にちが来るまで、練習して待つのみだと、二人で確認しあって頷くのだった。 

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